
煮魚って意外と難しいと思ってる人って結構多いよな。
火加減を間違えると煮崩れするし味が染み込む前に魚がパサパサになったりもする。
でも、スチコンを使えば、そんな悩みは全部解決!
温度と湿度をしっかりコントロールできるから、ふっくら仕上がるし失敗しにくいんだ。
特に、ホテルとか給食みたいな大量調理の現場ではスチコンが大活躍。
火を使わずに安全に調理できるし、一度にたくさん作れるのがデカい。
しかも、均一に火が通るから、どの魚も安定して美味しくなる。
スチコンを使えば煮魚がもっと簡単に美味しく作れるってこと。
今回は、スチコンでの煮魚調理法について詳しく説明していくぞ!
スチコンでの煮魚調理法

スチコンで煮魚を作るときに大事なのは、下ごしらえ・温度と時間・スチコンの操作の3つ。
これをしっかり押さえれば、ふっくら美味しい煮魚が安定して作れる。
逆にここを適当にやると「身がパサパサ」「味が染み込まない」「臭みが残る」みたいな失敗につながる。
まずは下ごしらえから解説するぞ!
煮魚の下ごしらえ
煮魚は下ごしらえが超大事。
これをちゃんとやるかどうかで仕上がりの美味しさが変わってくる。
ポイントは3つ!
- 切り込みを入れる
味をしっかり染み込ませるために、魚の表面に軽く切れ目を入れる。特に身の厚い魚(カレイや赤魚)は、このひと手間で味の染み方が全然違う。 - 塩を振って15分置く
魚の表面に軽く塩を振って15分ほど置くと、水分と一緒に臭み成分が抜ける。- 時間が経ったら、キッチンペーパーで水分を拭き取る
- 塩を振りすぎるとしょっぱくなるから、軽くでOK
- 熱湯をかけて霜降り(血とヌメリを取る)
鍋でお湯を沸かして、魚の表面にサッと熱湯(85度前後)をかける(この作業を「霜降り」という)。- 魚の表面が白っぽくなったらOK!
- すぐに冷水に取って、血やヌメリを優しくこすり取る
これで下ごしらえはOK!
次は適切な温度と時間について説明するぞ。
適切な温度と時間
スチコンの強みは温度と湿度を細かくコントロールできること。
でも、適当に設定すると「火が入りすぎてパサパサ」「逆に生っぽい」なんてことになる。
だから、煮魚に最適な温度と時間をしっかり押さえておこう。
基本の温度設定
煮魚におすすめのスチコン設定は130〜160℃のコンビモード。
これがふっくら仕上げる黄金バランスだ。
- 温度が低すぎる → 火が入るのが遅く、味が染み込みにくい
- 温度が高すぎる → 煮崩れしやすく、身が硬くなりやすい
魚の種類によっても微調整が必要だけど、基本はこの温度帯を狙えばOK!
加熱時間の目安
魚の種類や状態によって加熱時間は変わるが目安はこんな感じ👇それから煮汁は熱くして使うこと!
魚の状態 | 目安時間(150℃前後) |
---|---|
生の魚(冷蔵保存) | 約10分 |
霜降りした魚 | 約8分 |
冷凍魚 | 約25分 |
解凍した魚 | 約10分 |
※厚みや量がある場合は+3〜5分調整
※煮汁は加熱したものを使用
※スチコンのサイズや個体差で変わるので要注意
大事なのは加熱しすぎないこと!
「まだ少し早いかな?」くらいで取り出して余熱で仕上げるのがコツだ。(ただし中心温度はしっかり確認)
それと基本の煮汁の割合を伝えておく。
煮魚の煮汁の割合(1Lあたり)
必ず加熱してから使用してくれ。
- 醤油:125ml
- みりん:125ml
- 酒:250ml
- 砂糖:75g
- 水または出汁:500ml
- 生姜:30g
※出汁の場合は昆布出汁にしてくれ
次は、スチコンの具体的な操作手順について説明するぞ!
スチコンの操作手順
スチコンは一見難しそうに思えるけど基本の操作を押さえれば簡単。
スチコンで煮魚を作るときの操作の流れを説明するぞ。
スチコンには3つの調理モードがある
スチコンにはスチームモード、ホットエアーモード、コンビモードの3つの調理モードがあるが、それぞれの特徴を知っておこう。
モード | 特徴 | こんなときに使う! |
---|---|---|
ホットモード | 熱風を対流させて加熱するため均等に加熱することでき焼きムラも少ない | 焼き魚やハンバーグなどの焼く料理、唐揚げやフライなどの揚げる料理に適している |
スチームモード | 蒸気によって焼き縮みを防ぎながら食材の中心まで熱を通すことができる | 焼売や茶碗蒸しなどの蒸し料理、ゆで卵や野菜などを茹で料理に適している |
コンビモード | 熱風と蒸気を組み合わせて加熱するため、火の入りが早く中心まで短時間で火を通すことができる | 煮魚や肉じゃがなどの煮物、野菜炒めや、炒め料理に適している |
煮魚は、コンビモードがオススメ!蒸気の設定は60〜80%で調整してくれ。
予熱をしっかりする
スチコンは温度が安定してからが本番。
予熱なしで魚を入れると温度ムラができて仕上がりがバラつくから少し高めの温度(180℃)にセットして5〜10分しっかり予熱しよう。
余熱時に高めの温度にするのは、スチコンを開けて入れるので必然的に温度が下がってしまうからだ。
それと多くの魚を加熱する場合は、ホテルパンの数も増えるのでさらに温度が下がるから気をつけて。
加熱の温度設置と時間は適切に!
魚をスチコンにセットして必ず温度をセットし直すんだ。余熱時の温度のままで加熱してしまうことはないようにな。
温度は150℃前後で加熱して細かい調整は任せる。時間については先ほどの「加熱時間の目安」を参考にしてくれ。
もし温度や時間設定を間違えるとこうなる👇
- 温度が高すぎる
→ 身が締まりすぎてパサパサ、硬くなる - 温度が低すぎる
→ 火が入りにくく、生臭さが残る - 時間が短すぎる
→ 中心まで火が通らないことがある
それから、蓋をして加熱するように!基本的なことだが重要だ。
よくあるのが深いホテルパンに魚と煮汁を入れて、アルミホイルで落とし蓋をしてから薄いホテルパンを裏返して蓋をする方法だ。
冷凍魚のメリットと解凍の仕方

スチコンを使うと、冷凍魚でもムラなくふっくらと仕上げることができる。
ただし、解凍の仕方や調理のポイントを間違えると水っぽくなったり臭みが出たりするので注意が必要だ!
冷凍魚を使う理由やメリット
給食や大量調理で冷凍魚が使われることが多いのには、ちゃんと理由がある。
✅ メリット
- 安定した品質(鮮度が落ちにくい)
- 保存が効く(仕入れた魚をすぐに使い切らなくてOK)
- 寄生虫のリスクが低い(マイナス20℃以下で24時間以上冷凍すると、アニサキスは死滅)
- 生魚よりも処理がラク(下処理済みのものが多い)
特に給食や業務用では、同じ品質のものを大量に用意する必要があるから、冷凍魚がよく使われるんだな!
冷凍魚の解凍方法
冷凍魚を煮魚にするときに一番やっちゃダメなのは急激に解凍すること!
NG解凍方法❌
🚫 常温解凍 → 雑菌が繁殖しやすく、魚の臭みも出る
🚫 電子レンジ解凍 → ムラが出やすく、一部が加熱されすぎる
おすすめの解凍方法 ✅
🟢 冷蔵庫解凍(低温解凍)
→ 冷蔵庫(5℃前後)で半日〜1日かけてゆっくり解凍するのがベスト。ドリップ(魚のうま味成分)が出にくくなる。
🟢 流水解凍(時間がないとき)
→ 密閉袋に入れたまま、ボウルの流水(15℃以下)で20〜30分つけると急激な温度変化を防げる。
🟢 スチコンのスチームモードを活用
→ 30〜40℃の低温スチームで20〜30分解凍すると、ムラなくふっくら解凍できる。
湯引き(霜降り処理)をする
冷凍魚は表面に臭み成分が出やすいから、湯引きをして余分なタンパク質を落とすといい。
✅ やり方
- 80〜90℃のお湯を用意
- ザルや穴あきホテルパンなどに解凍した魚を並べてお湯をかける
- すぐに冷水につけて表面のぬめりや血合いを取る
これをやるだけで、臭みがかなり減る!
スチコンで作る煮魚の大量調理のポイント

スチコンを上手く活用すれば、煮魚はふっくらジューシーに仕上がり、味もしっかり染み込む。
特に大量調理では、均一な仕上がりと作業効率の向上が期待できるぞ!
- スチコン調理は大量の煮魚を均一に仕上げるのに最適!
- 魚の並べ方・煮汁の量・時間管理を工夫すれば、さらに美味しく!
- 衛生管理と提供時の工夫で、おいしさを最大限に活かす!
魚の並べ方に注意!
魚のサイズにもよるが深いホテルパンに約15切れから20切れほど入るぞ!
🔹 魚は重ならないように並べる(重なると火の通りが不均一に)
🔹 ホテルパン1枚につき適量を守る(詰めすぎると煮汁が均一に行き渡らない)
🔹 魚同士の間に隙間を作る(熱が全体に回るように)
煮汁の量と濃度の調整
煮汁は深いホテルパン一つにつき約1リットルの煮汁がベストだ!
🔹 煮汁は少なめで加熱する(多いと加熱に時間がかかる)
🔹 煮汁の濃さを調整する(少し濃いめに作り、加熱後に薄めることも可)
🔹 とろみをつけるなら仕上げで(水溶き片栗粉を最後に加えて調整)
予熱と時間管理が重要!
魚に味が染みるのは加熱後からだよ!
🔹 スチコンの予熱をしっかり行う(温度が安定するまで待つ)
🔹 魚の状態や種類ごとに適温&時間を設定(カレイ・赤魚・鯖などで適正温度を変える)
🔹 余熱調理を考慮する(スチコンから出した後も火が入るので、加熱時間は短めに)
大量調理時の衛生管理
衛生管理は最重要!安全を犠牲にした美味しさはありえない!
🔹 解凍→調理までの時間を短縮する(食中毒予防のため)
🔹 提供時間から逆算して加熱調理開始(食中毒予防のため)
🔹 保存する場合は冷却を素早く(粗熱を取ったらすぐ冷蔵 or 冷凍へ)
最後に:スチコンで最高の煮魚を作るために

スチコンを使えば、ふっくら柔らかく、味がしっかり染みた煮魚を効率よく安定して作れる。
大量調理でも品質を落とさず、美味しさを最大限に引き出せるのが最大のメリットだ。
今回紹介したスチコン調理での煮魚のコツを押さえれば、どんな魚でも美味しく仕上げられる。
ただ、魚の種類や提供のシチュエーションによって、最適な調理方法は変わる。
だからこそ、この内容をベースに、自分の現場に合った最適解を見つけてほしい。
煮汁の配合、温度設定、加熱時間などを試行錯誤しながら調整することで、あなたならではの最高の煮魚が完成するはず!
スチコンを最大限活用し、最高の煮魚を提供しよう!