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アントルメティエとは?意味・仕事内容・ホテル厨房の野菜料理担当をプロ調理師が解説

フランス料理の厨房では、料理人がそれぞれの役割を担当するシェフ・ド・パルティという仕組みがある。

その中でも、野菜料理や付け合わせ、スープなどを担当する料理人がアントルメティエ(Entremétier)である。

料理人を目指している人や、ホテル厨房の仕事に興味がある人の中には、

  • アントルメティエとは何をする料理人なのか
  • アントルメティエの意味は何か
  • 厨房ではどのような役割なのか

このような疑問を持つ人も多いであろう。

本記事では、ホテル厨房での実務経験をもとに、アントルメティエとは何か、意味、仕事内容、厨房での役割をわかりやすく解説する。

アントルメティエとは?意味をわかりやすく解説

フランス料理の専門用語は少し難しく感じることがある。

しかし、言葉の意味を理解すると厨房の役割分担がとても分かりやすくなる。

まず、アントルメティエとは何か、言葉の意味を基本から整理する。

アントルメティエの意味

アントルメティエ(Entremétier)とは、フランス料理の厨房で野菜料理や付け合わせ料理を担当する料理人のことである。

主に担当する料理は次のようなものである。

  • 野菜料理
  • ポタージュやスープ
  • パスタ
  • リゾット
  • 付け合わせ(ガルニ)

フランス料理では、肉や魚だけでなく付け合わせの野菜料理の完成度が料理の評価を大きく左右する。

そのため、アントルメティエは非常に重要なポジションである。

言葉の語源

アントルメティエはフランス語の

Entremets(アントルメ)

という言葉が語源である。

もともとは

メイン料理の間に出される料理

という意味があり、そこから発展して現在では

野菜料理や副菜を担当する料理人

を指す言葉として使われている。

アントルメティエはシェフ・ド・パルティの一つ

フランス料理の厨房は、役割分担が非常に明確である。

各料理の担当が決まっており、それぞれに責任者がいる。

この仕組みを理解すると、アントルメティエの立ち位置も見えてくる。

シェフ・ド・パルティとは

フランス料理の厨房では、料理の種類ごとに担当の料理人がいる。

これを

シェフ・ド・パルティ(Chef de Partie)

という。

代表的なポジションは次の通りである。

ポジション担当料理
ソーシエソース・肉料理
ポワソニエ魚料理
ガルドマンジェ冷製料理
アントルメティエ野菜料理
パティシエデザート

つまり、アントルメティエは野菜料理の専門シェフである。

アントルメティエの仕事内容

アントルメティエは単に野菜を調理するだけではない。

実際の厨房では多くの役割を担う重要なポジションである。

ここから具体的な仕事内容を紹介する。

野菜料理の調理

野菜の火入れ

アントルメティエの基本は野菜の火入れである。

例えば次のような料理である。

  • 野菜のソテー
  • 温野菜
  • 野菜グラタン
  • 野菜のロースト

野菜は肉や魚よりも火入れの調整が難しい食材である。

加熱しすぎると

  • 食感がなくなる
  • 色が悪くなる
  • 水っぽくなる

このため、アントルメティエは繊細な火加減を理解する技術が求められる。

付け合わせ(ガルニ)の調理

メイン料理を引き立てる役割

フランス料理では、メイン料理の横に添えられる付け合わせ(ガルニ)が非常に重要である。

例えば次のような料理である。

  • ポテトピュレ
  • グラタン
  • 野菜のブレゼ
  • ラタトゥイユ

メイン料理が肉や魚であっても、付け合わせが美味しくなければ料理の評価は下がる。

つまりアントルメティエは

料理の完成度を支える職人

と言えるのである。

スープやポタージュの担当

厨房によって担当が変わる

ホテルやレストランによっては、アントルメティエがスープを担当する場合もある。

代表的な料理

  • コンソメ
  • ポタージュ
  • 野菜スープ

スープはフランス料理の基本であり、味のバランスや素材の扱いを学ぶ重要な料理である。

そのためアントルメティエは、料理人としての基礎力が問われるポジションでもある。

ホテル厨房でのアントルメティエの重要性

料理人の世界では、ポジションによって厨房での存在感が変わる。

アントルメティエは決して地味な役割ではない。

むしろ厨房の実力が試される重要な仕事である。

料理の完成度を決めるポジション

付け合わせが料理を決める

ホテル厨房ではよく言われる言葉がある。

「料理はガルニで決まる」

という考え方である。

例えば

  • ステーキ
  • 魚料理

でも、付け合わせの野菜が美味しくなければ料理の評価は下がる。

そのため、アントルメティエは

料理の完成度を支えるポジション

と言えるのである。

ソーシエと並ぶ重要ポジション

厨房の中心ポジション

多くのフランス料理店では

  • ソーシエ
  • アントルメティエ

この二つが厨房の中心となる。

理由は次の通りである。

  • 基礎技術が必要
  • 調理数が多い
  • 料理の完成度に直結する

そのため、若い料理人にとってアントルメティエは

料理の基礎を学ぶ重要なポジション

でもある。

アントルメティエになるには?

料理人としてこのポジションを任されるには、一定の経験が必要である。

厨房のリアルなキャリアの流れを解説する。

見習いからスタートする

コミとして経験を積む

多くの料理人はまず

コミ(見習い)

からスタートする。

主な仕事は次の通りである。

  • 野菜の下処理
  • 仕込み
  • 食材管理
  • 基本調理

こうした経験を積んで、アントルメティエを任されるようになる。

求められる技術

必要な調理技術

アントルメティエには次の技術が必要である。

  • 包丁技術
  • 野菜の知識
  • 火入れ技術
  • 味のバランス

ホテル厨房では、スチームコンベクションオーブン(スチコン)を使う場面も多い。

例えば

  • 野菜のロースト
  • グラタン
  • 温野菜

などを安定した品質で仕上げることが求められる。

アントルメティエの年収とキャリア

料理人を目指す人にとって、キャリアや年収も気になるポイントである。

一般的な目安を紹介する。

年収の目安

ホテルやレストランによって違いはあるが、目安は次の通りである。

ポジション年収
見習い200万〜300万
アントルメティエ300万〜450万
スーシェフ400万〜600万
シェフ600万以上

経験や店舗の規模によって大きく変わる。

キャリアアップ

アントルメティエの経験は、料理人として大きな武器になる。

理由は次の通りである。

  • 基礎技術が身につく
  • 野菜料理を理解できる
  • 調理全体のバランスが分かる

この経験を積むことで

  • ソーシエ
  • スーシェフ
  • シェフ

へとキャリアアップしていく料理人も多い。

まとめ:アントルメティエとは野菜料理のプロ

アントルメティエとは、フランス料理の厨房で

野菜料理や付け合わせを担当する料理人

である。

主な仕事は次の通りである。

  • 野菜料理
  • スープ
  • 付け合わせ
  • パスタやリゾット

ホテル厨房では、料理の完成度を支える重要なポジションでもある。

料理人として基礎を磨くうえでも、アントルメティエの経験は非常に価値が高い。

フランス料理の厨房に興味がある人は、ぜひこのポジションの役割を理解してほしい。

そこから、プロの料理人としての世界が見えてくるのである。

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